COLUMN-9空き家の壁も塗装が必要なワケ

空き家の壁も塗装が必要なワケ

年々増加しているといわれる空き家。
誰も住んでいない空き家にお金をかけたくないという人は多いでしょうが、放置していると劣化スピードは早まります。

劣化は、将来売却する際の売買価格にも大きく影響をする要因となります。
空き家であっても、定期的なメンテナンスは大切なのです。
ここでは、空き家の壁の塗装が必要な理由や懸念点、重要性について解説します。

空き家の壁を塗装しないとどうなる?

外壁は、雨風の影響をダイレクトに受けやすく、劣化しやすい部分でもあります。さらに雨風の影響による、雨漏りも懸念されます。
劣化した外観や見栄えの悪さは、近隣の住人の不信感にもつながります。
見栄えの悪さだけだったら、空き家だし…と思ってしまいがちなのですが、あまりにも外観が悪くなると「特定空き家」とされてしまう恐れがあります。

「特定空き家」認定
適切な管理が行われないことで、危険、有害だと判断された空き家は「特定空き家」に認定される場合があります。この「特定空き家」に認定されると固定資産税等の特例措置がなくなり、実質税負担増となります。さらに放置を続けたために行政代執行が行われた場合、この費用は所有者負担なので金銭的負担が大きくなっていきます。

空き家の壁も塗装が必要な理由

外壁の塗装は、家の寿命を伸ばすために欠かせない作業とも言えます。積極的に空き家の外壁塗装が必要な理由は、大きく分けて2つです。

1.資産価値が下がりにくい
もしご自分が新築ではない家を購入しよう思った場合、少しでもきれいな状態を保っている方を選ぶのではないでしょうか。流行のリノベーションやDIYが前提だったとしても、建物本体がより丈夫な方が良いと判断するでしょう。壁を塗装しておくことで、美観を維持できるだけでなく、建物本体が劣化していくのを緩やかにできるので、資産価値を大幅に下げないというメリットがあります。

2.建物本体の保護
家の壁は、雨や風、紫外線等から建物を保護する役割と担っています。外壁の劣化が進み放置したままだと、壁自体の腐朽もそうですが、雨・害虫の侵入などにより基礎や柱の腐敗に繋がり建物自体の劣化を進めてしまいます。壁の塗装をしておくことで、建物自体を保護することができます。

空き家の外壁を塗装するべき時期とは

外壁塗装はどのタイミングがよいのでしょうか。すでに壁自体に剥がれや浮きなどがあれば実施の時期ですが、外壁の塗装方法によって目安の時期が異なります。
例えば、アクリル樹脂系であれば6~8年、フッ素樹脂系ならば15年~20年と言われています。もちろんこの他の塗装方法もあるでしょうから、確認が必要です。まずはこの目安の時期に点検されるとよいでしょう。

まとめ

放置している空き家は、メンテナンス費用はかかりませんが、「特定空き家」に認定されると実質増税、売却時は資産価値が落ちた状態、賃貸等にする場合補修費用は高額となります。
一方で管理している空き家は、メンテナンス費用はかかりますが税控除が有り、売るときも資産価値をあまり落とさずに売却、賃貸等にする際には補修費用も少なくてすむ、となります。空き家をお持ちの方にも様々な事情はあるかと思いますが、放置した空き家にするのか、壁の塗装などきちんと管理した空き家にするのか、今後のことを考え、不安であれば専門家に相談してみるのもよいでしょう。