COLUMN-8空き家の屋根、リフォームしないとどうなる?
空き家の屋根、リフォームしないとどうなる?
「空き家を、このまま放置して大丈夫なのか…」「リフォームしないで良いのだろうか…」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
住んでいる家ではないので、ついついメンテナンスが後回しになりがちな空き家ですが、屋根の劣化を放置しておくとどうなるのでしょうか?考えられる影響やリスクについてご紹介します。
家屋全体の劣化
当然ですが、何もしなければ屋根自体の経年劣化が進みます。
劣化が進むと、屋根の瓦や板材が破損することで雨漏りが起こりやすい状態になり、天井や壁、床、柱、基礎などが腐朽、カビやシロアリ等の害虫の発生にも繋がります。加えて、内部の湿度も高まっていきます。
このような状態が続くと、家屋全体が劣化していきます。
定期的なリフォームは、劣化を防ぐだけでなく、屋根そのものの寿命も長くします。
家屋以外への影響と危険性
台風や大雨、地震などの災害時に、屋根の一部が飛散して物を破損したり、人に怪我をさせてしまう可能性も考えられます。もしそうなった場合、所有者が損害賠償などの管理・責任を問われることがあります。災害時でなくとも、劣化が進んだ家屋はちょっとしたことで崩れ、事故に繋がる恐れがありますので、安全面を考慮しても、定期的な屋根のリフォームは必要といえるでしょう。
「特定空き家」になるリスク
国土交通省が提示する「空家等対策特別措置法」では、以下のような状態の空き家を「特定空き家」と認定することがあります。
・倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となる恐れのある状態
・適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために、放置することが不適切である状態
認定されてしまうと、固定資産税等の特例措置がなくなります。つまり増税となってしまうのです。
更には、行政の指導・勧告等を経ても必要な措置をとらなけば、行政代執行(行政上の強制執行の一種)が行われる可能性があります。
前述から、屋根の劣化を放置することは、家屋全体の劣化や事故などの危険性にもつながり 、法的な観点からも不利となる可能性が高まります。
まとめ
空き家の屋根をリフォームせずにそのままにしておくと、家屋全体の劣化や事故などの危険性、さらには法的な面においても不利となる可能性が高まります。
リスクを軽減するためにも、まずは今の状態を確認し、必要に応じて業者へ相談・点検を依頼するのもよいでしょう。リフォームを実施するさいは、工期や費用もかかりますので、計画的な準備が必要になります。何か起きてから取りかかるよりも、考えられる影響やリスクを考慮した上で、適切な判断が大切です。